※2021年7月24日 東スポさんの裏表紙より引用
パドックの基礎固めに有能な記事
160円の東スポさん。夏競馬のときのものですが、パドックの極意なるものが掲載されていたのでシェアします。
たかが160円、されど160円。これを見てるあなたはもはや無料。無料でも侮るなかれの内容です。いったん目を上の記事にやって、一通り読んでみてください。
いかがでしょうか?たぶん、「どっかで聞いたことがある、ありきたりな内容だな」といった印象を持たれたかもしれません。あるいは、「へ~、この部分は目からウロコだったわー」とポジティブな感想を抱いた方もおられることと思います。
こういうサラッとさりげなく紹介されてる記事ってインスタントに読めてしまうので、あまり「自分のものしよう!」っていう強い意志のもと読むことはないと思います。
もったいないです。
個人的に特にパドックで大事にしていて、パドック的中の武器にしているところは傍線を引いておきました。計4色。以下でちょいと触れていきますね。
あ、ちなみに画像左下の黒塗り部分は東スポ定番の4コマえろ漫画「みこすり半劇場」です。女性の方も見ておられるので配慮させていただきました。エロ漫画を読みたかった男性諸君をノンフローにさせてしまったかもしれません。すんません(笑)。
※馬のイレコミ仕草はノンフローといえます
馬体全体の雰囲気 (青線部)
調子のいい馬はパドックで一歩一歩しっかり歩き、力強い。適度にハミをかみ、あまり脇目も振らず。厩務員を引き手で引っ張るように周回しています。
こんな馬はいわゆるフローっぽい馬だなと直感して、買いたくなってしまいますね。なんていうか、スイスイと気持ちよさそうに歩いてるタイプです。歩調が一定で歩くのは早め。厩務員さんが早歩きで大変そうだなと思うのですが。こんな馬はメンタル面でも好調な状態と判断しやすいです。
逆にノンフローっぽい精神状態、つまりフキゲン・散漫・緊張が馬の心に生じていたら、引用部分のような雰囲気では歩けないわけです。よってパフォーマンスも発揮しにくい状態と考えられ馬券はあまり積極的には買いたくなくなります。
目の雰囲気 (緑線部)
しっかりと大きく見開き、前を見据え澄んだ目をしているのがベスト。
目は心の鏡ともいいますよね。心の状態がフローっぽいのなら澄んだ目をしています。走る自信がなくて気持ちが乗らないノンフローな精神状態だと、視線が下がってしまいがち。逆に自信があるような精神状態はフローといえますから、視線も前を見据えているわけです。
コロナの影響で自宅パドックを強いられる状況は未だに継続してますから、映像でパドックを見ざるを得ないです。映像だと目の様子って確認しずらいですよね。なので自宅パドック戦士にはファクターにしずらい部分はあります。でも現地に行く機会があれば、是非、目も見ましょう。澄んだ目。
この春に一年ぶりに川崎競馬場にいった際には、ひたすら僕は、馬の目を見てました。目はめちゃくちゃ大事です。
当時、1年ぶりの紙馬券で複勝的中をプレゼントしてくれた、フローな眼です。
シェナホープさんと内田騎手ありがとうございました。
前肢について (赤線部)
前肢は肩とともにしっかり前に出て一歩一歩力強く地面を踏みしめる動きが理想です。
パドックの馬の前肢って、となりで歩いている厩務員さんの体の陰に隠れがちなので、確認するのが難しいんですよね。前肢の肩の出が確認できる馬もいれば、できない馬もいる。なので、各馬で確認できる後肢のように平等にパドック診断しずら部分があります。KOはそこまで重要なファクターとして重きは置いてないのが肩の部分です。見えたら確認しますけどね。
ポイントは、中村先生もおっしゃるように、「しっかり前に出て、一歩一歩力強く」ってのが大事かと思います。地方競馬のパドックを現地でみてると、気がつきやすいんですが、肩の動きが硬くてゴツゴツした様子で、前肢がしっかり前に出ない馬は多くいますね。地方競馬は出走間隔が短く、コンスタントにレースに出てくる馬も多くて、疲労が溜まっているのでしょう。それが影響して、肩がゴツゴツして、前肢のさばきも悪く見える。
逆にいえば、肩がしなやかに動かせていて、前肢がしっかり前に出ている馬ってのは、疲労状態になく、レースでも力を出し切りやすい状態ということも考えられます。あとはメンタルですね。フローな雰囲気を感じ取れたらより好走に近づくかもしれません。
後肢について (紫線部)
しっかり前に深く踏み込み、かつ力強く後ろに伸ばせているかどうかに注目してください。
踏み込みについては、しばしば「深さ」に注目されがちなような気がします。前肢にぶつかりそうなくらいの深い踏み込みが良しとされていますね。でもここで注目したいのが、力強く後ろにのばせているかどうかってところですね。歩幅、つまりストライドが広い歩様をしているかどうかってところですね。KOは後ろに伸ばせているかってのはあまり意識できてないです。中村先生のおっしゃるところを、今後は意識してみていきたいと思います。
踏み込みの深さについて
記事にあった七夕賞の1着馬、トーラスジェニミを例に画像で確認してみます。
1着 トーラスジェニミ 深い踏み込み
前肢にぶつかりそう
12着 ヴァンケドミンゴ 浅い踏み込み
前肢に届いてない
まとめ
いかがでしたでしょうか?全体的に目新しいことは言われてないんですよね。割とありきたりな印象を持ったのではないでしょうか。僕もこの記事を執筆しながら、そう感じていました。
でも、これってやはり基礎的な部分だと思うんですよね。パドックの基礎。決して軽んじてはいけないと思います。
僕は10年以上パドックみてますが、後肢を力強く後ろに伸ばせているかってところは全然みてなかったです。
人間でも機嫌よくメンタルがハツラツとしてると背筋が伸びて歩幅も広く、シャキシャキ歩くじゃないですか。
フローな人間の歩様がそれなら、馬も一緒。後肢が後ろに伸びてる馬。これまたフローな歩様かもしれませんね。
馬場状態によっては適正のある歩様は変わってくると思いますが、基礎として固めておきたいものです。
パドック歴が長いから自己流に走りすぎるのではなく、元JRA調教師さんの知見を素直に謙虚に吸収したいと。
それが自分なりのパドック道をフローな心で歩んでいく姿勢かと思います。
死ぬまでパドックの練習生。初心忘るるべからずでございます。
この記事の執筆が、あらためて「守・破・離」の「守」に帰ろうと思わされる良いキッカケになりました。
読んでくださったアナタにもなにかパドックのヒントになっていたら嬉しいです。
ありがとうございました。